停電時に一定の電力を自前で確保し、災害時でも住み続けられるLCP住宅。東京都の既存マンションでは第1号となる、墨田区の「トミンハイム横川一丁目」に導入しました。

LCPとはLife Continuity Performance=居住継続性能の略称です。東日本大震災の際、都内にある多くの住宅では、建物の損傷はなかったものの、停電によって水の供給やエレベーターの運転が停止し、自宅で生活できないケースが多発しました。多くの高層マンションを抱える東京では、大規模な地震が発生し、電力の供給が長期間ストップすると、マンションに住む居住者のための避難所の確保が必要になります。LCP住宅は災害時の避難者の減少につながり、仮設住宅の建設を抑制することが見込まれています。

また、トミンハイム横川一丁目では、各世帯が電力会社と個別契約する方式から、マンション全体で電気を一括購入して電気代を安くする「高圧一括受電」方式に変更し、しかも、停電時に給水ポンプとエレベーターの運転を可能にする自立発電設備も設置しました。さらに、設備のメンテナンスや、電気料金の請求などはすべて民間事業者が担います。

都議会公明党と加藤まさゆきは、「LCP住宅」の普及をめざし、「災害時に電力の供給が途絶えても、住宅での生活が継続できるような対応を」と東京都に提案してきました。東京都も「公社住宅などでモデルを示し、既存マンションへの普及を図る」としています。

災害に強い街づくりは喫緊の課題です。LCP住宅の第一号となった墨田区から、防災・減災の取り組みを進めていきます。